リアルレザーって使わない方がいいの?
ファッションでは、洋服に限らずカバンや靴やベルトなどに革製品が使われることが少なくないです。リアルレザーは本革または天然皮革などとも呼ばれています。例えば牛・豚・羊・ヤギ・蛇・ワニ・カンガルーなど、いずれもリアルレザーです。
リアルレザーのメリットは耐久性の強さ、そして使い込むにつれスレやヨレが生じ、使う人に馴染んでいくことでしょう。
しかしながら最近では、ヴィーガン思想で動物に配慮する考え方からアニマルフリー(動物性由来の素材を使わない)が台頭してきています。そこでさまざまなアニマルフリーまたは地球環境に配慮したレザーが開発されています。
フェイクレザーとは(動物由来の素材を使わない)
フェイクレザーとは合成皮革または人工皮革のことで動物由来の素材を使っていません。表面に使用する素材が、ポリウレタン樹脂を使用したPUレザー。そして塩化ビニル樹脂を使用したPVCレザーがあります。メンテナンス方法に注意が必要でPUレザーは乾拭き、PVCレザーは水拭きまたは中性洗剤でお手入れできます。
・リアルレザーに比べ軽い。
・水に強い。
・値段が安い。
・長年使えない。一般的に3年と言われている。
・リアルレザーのように経年変化を楽しめない。
エコレザーとは(動物由来の素材を使う)
エコレザーとは、皮革加工の工程から出る皮の切れ端などをくずし、天然素材や樹脂と混ぜた皮革製品で、加工時に出る廃棄物を抑え水資源にも配慮した環境面にも影響が少ない製品です。
・フェイクレザーよりも長持ちする。
・一般的にリアルレザーよりも価格が安い。
・リアルレザーほどではないが、経年変化を楽しめる。
・環境にやさしい。
・リアルレザーと同様に定期的なメンテナンスが必要。
・フェイクレザーよりも価格が高い。
ベジタブルレザーとは
さて、そうなるとサステナブルファッションブランドで有名な「ステラマッカートニー」は「動物由来の素材を一切使わない」と公言してますから、「ステラマッカートニー」のレザーバッグはフェイクレザーなのか、それともエコレザーなのか?どっちなのか?今までの説明からするとフェイクレザーに分類されそうです。実際「ステラマッカートニー」のレザーはポリエステルやポリウレタンからできています。
そこで「ステラマッカートニー」の公式サイトには「ステラマッカートニー」は「ベジタリアンレザー」を選択したと記しています(「ベジタリアンレザー」)。さらに”ブラジル産カーフレザーの代わりに再生ポリエステルを使うことで、環境への影響を24分の1に抑えることができます。”とも記されています。
ベジタブルレザーとはヴィーガンレザーと同等のようですが、ヴィーガンレザーについて見てみましょう。
ヴィーガンレザーとは(動物由来の素材を使わない、かつ環境負荷が少ない)
ヴィーガンとは動物性の食品を避けるにとどまらず、生活や身の回りのモノにも動物由来の使わない動物愛護や地球環境保護を大切にする人たちです。
ヴィーガンレザーとはヴィーガンの考えから生み出した、動物由来の素材を排除した人工レザーを言います。また、加工工程においても水やエネルギーを抑える環境負荷が少ないレザーです。
現在、環境保護が見直されヴィーガンレザーの注目度は急上昇です。
ポリウレタンや再生プラスチックなどからできたものもあり、キノコやコルクの樹皮など植物由来の原料を素材としたものが注目を集め、特にパイナップルの繊維を使ったピニャテックスが脚光を浴びています。またサボテンを素材にした「Desserto」も注目されています。その他新たに植物由来100%のレザーが誕生しています。
現在有名ブランドの「Puma」「HUGO BOSS」「Dr.Martens」などもヴィーガンレザーを使用しています。
・リアルレザーのようなメンテナンスが不用。
・水に強い。
・リアルレザーより軽い。
・一般的にリアルレザーよりも価格が安い。
・リアルレザーよりも寿命が短い。
・リアルレザーのような経年変化が楽しめない。
未来に投票しよう!
「消費は未来への投票」ですね。次のお買い物の時は、まずは選択肢を増やしてみて色々調べてみてから購入してみてはいかがでしょうか。できれば実際に手にとって見て見た目や触感も確かめてみた上で、さらにエシカルに頭を働かせて決めてみましょう!
レザーまとめ
本記事では、レザーの種類について解説しました。
- 本革は動物の皮から作られます。
- フェイクレザーは、ポリウレタンやPVCなどの非動物性素材で作られます。
- エコレザーは、リサイクルされたレザーの切れ端やその他の素材で作られます。
- ベジタリアンレザーとヴィーガンレザーは、動物性素材を避けたフェイクレザーです。
- ヴィーガンレザーは、さらに環境に配慮した製造方法を用います。
ご参考になれば幸いです。