中小企業のSDGsを加速させる

SDGコンパスとは?SDGs企業が経営にかかせない指針とステップ

企業・経営
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SDGコンパスとは?

SDGsの目標達成には国際機関や政府や行政だけでなく企業の参加が期待されており、企業が参加し経営にSDGsを統合するための指針が30ページほどにまとめられたものです。SDGsについては以下のリンクが参考になります。

このSDGコンパスをまとめたのは、国際的NGOのGRI(グローバル・レポーティング・イニシアチブ)、国連グローバル・コンパクト、国際企業で構成されている組織WBCSD(持続可能な発展のための世界経済人会議)の3団体です。

SDGコンパスは誰でもダウンロードでき、企業が参画しやすいように「5つのステップ」で構成されています。以下はPDFがダウンロードできます。

https://sdgcompass.org/wp-content/uploads/2016/04/SDG_Compass_Japanese.pdf

ちなみに、232件のSDGグローバル指標(SDG Indicators)がありますが、企業などが取り組む際のものではなく、あくまでも国際指標の一例といった位置づけです。

【SDGグローバル指標(SDG Indicators):外務省】

SDGコンパスのステップ

SDGコンパスは「1.SDGsを理解する」「2.優先課題を決定する」「3.目標を設定する」「4.経営へ統合する」「5.報告とコミュニケーションを行う」の5つで構成されています。

SDGコンパス5つのステップ
1.SDGsを理解する
2.優先課題を決定する
3.目標を設定する
4.経営へ統合する
5.報告とコミュニケーションを行う

1.SDGsを理解する

企業がSDGsを導入するためには企業の経営者や担当者が、世界の喫緊の課題であるSDGsの17つの目標や169のターゲットなどをはじめとした、SDGsの概要を十分に理解することが必要です。

企業・法人向けのSDGsのeラーニングプログラムを利用してみるのも良いでしょう。以下が参考になります。

2.優先課題を決定する

SDGsを最も重要な事業機会と考え、かつ将来的な事業リスクを確認する上でも優先課題を決定することが重要です。

自社のバリューチェーンを全体的に確認しSDGsと自社の関係をチェックします。もちろん一企業が世界の喫緊の課題すべてを解決できるわけではありません。

仕入先や外注先から廃棄後まで網羅し、事業における関係する企業団体をも洗い出し、課題に対するプラス面とマイナス面を出し優先課題を決定します。

優先課題の決定順序
1.バリューチェーンをマッピングし、影響領域を特定する
2.指標を選択し、データを収集する
3.優先課題を決定する

3.目標を設定する

「2.優先課題を決定する」で決定した優先課題を土台に目標を設定します。目標は数値化します。具体的には期限や達成度合いが明確なKPI(主要業績評価指標)を設定します。そして控えめな設定ではなく意欲度を盛り込むことも大切です。

目標を設定する順序
1.目標範囲を設定し、KPI(主要業績評価指標)を選択する
2.ベースラインを設定し、 目標タイプを選択する
3.意欲度を設定する
4.SDGs へのコミットメントを公表する

4.経営へ統合する

全社にSDGsをインストールします。現場のスタッフまで理解が伴っていないとうまくいきません。この時点で経営層がSDGsに沿った取り組みを理解していないと失敗する原因になります。また、現場で目標達成とコストなどの間に矛盾が生まれないよう配慮しなければなりません。

さらには取引先などにも理解を求め、パートナシップを強化していきます。

経営へ統合する順序
1.持続可能な目標を企業に定着させる
2.全ての部門に持続可能性を組み込む
3.パートナーシップに取り組む

5.報告とコミュニケーションを行う

ステークホルダーなどからの情報開示の要求が増えてきています。SDGsへの取り組みの報告の重要性は高まっています。

優先課題に対する目標とその進捗について、レポートやウェブサイトなどで報告および意見交換などコミュニケーションを行っていきます。

・効果的な報告とコミュニケーションを行う
・SDGs 達成度についてコミュニケーションを行う

SDGsウォッシュに気をつける

SDGsウォッシュとは「うわべだけのSDGs」という意味で、企業は取り返しのつかなくならないよう気をつけなければなりません。SDGsウォッシュについては以下のページが参考になります。

中小企業がSDGsの必要性を理解しやすい動画(You Tube)

ゆるい感じで笑いも挟み込み、中小企業のSDGsの必要性をまとめた動画です。

【SDGs】SDGsを正しく理解していないと会社が倒産してしまう?!【見るだけで、一歩前へ進めるシリーズ】

SDGsコンパスまとめ

SDGコンパスとは、企業がSDGsを経営に組み込むための指針です。SDGsとは、国連が定めた2030年までに達成すべき17の目標です。SDGコンパスは、SDGsの17の目標をビジネスの視点から捉え、企業が取り組むべき具体的なステップを示しています。

SDGコンパスのステップは、以下の5つです。

  1. 自社の事業とSDGsの関連性を把握する
  2. SDGsの達成に貢献する目標を設定・優先する
  3. 目標を達成するための戦略を策定する
  4. 目標の達成状況を測定する
  5. 目標の達成に向けて継続的に改善する

SDGコンパスは、企業がSDGsを経営に組み込むための重要なツールです。SDGコンパスを活用することで、企業はSDGsの達成に貢献し、持続的な成長を実現することができます。

このページでは、SDGコンパスの概要や、SDGコンパスのステップについて解説しました。SDGコンパスについて理解を深め、SDGsに取り組む企業を応援しましょう。

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